とある河川敷。俺たちは放課後、制服のまま、

芝生の上に寝転んでいた。

俺の名前は、坂下辰巳。

隣の奴の名前は松本幸一。家が金持ちだが、あんまそう言う事は

表に見せない奴だ。

 

「暇だな。」

「ああ、暇だね。で、何?」

「暇すぎて暇すぎて仕方ないから、今日は鬼ごっこをしようと思う。」

「・・・・・は?」

「だから・・・・・」

「何度も聞くか!何でこの年にもなって、
鬼ごっこをやらないかんのか聞いてるんだ!!!!!」

 

取りあえず起き上がる。

そして、ヤツも起き上がった。

もう携帯を使って何か手配をしている。

話を聞くと、100人出動とか何とか聞こえる。

 

「どういう事だ?」

「たまにテレビでやってるだろう?1対100の鬼ごっことか。」

「それをやると?」

「正解。」

「金持ちはやることが違うな。」

「ほめるな、照れる。」

「ほめてねえよぼけええええ!!!!!」

 

とび蹴りをかました。

ヤツは綺麗に吹っ飛んでくれた。ああ、すっきり。

ヤツも気絶してるっぽいし、逃げよう。

こんなことに巻き込まれたくない。

 

「待て、逃げるな。」

「チッ、生きてたか。」

「起きてたか、じゃ無いのか?」

「俺の一番の願いはお前が死んでくれることだ。」

「は、最悪な願いだ。叶って欲しくないな。ってか、嘘だろ?」

「・・・・・・・・・・・・。」

 

半分本当でした。まあそんなことはともかく、

コイツのアホくさい作戦に誰が乗ってやるか、と言う事で

全力で逃走してみた。ヤツは、反応が遅れたらしく、

はっとした表情で、追いかけ始めた。

 

「待て!ルパン!!!」

「誰がルパンだ!!!!!」

「お前。」

「普通に答えるなよ!違うし!!!」

「こなああああゆきいいいい!」

「無視すんなよ!!!!!」

「ってか、止まれ!」

「誰が止まるか!!!」

 

全力の追いかけっこをやる俺たち。

・・・・・あ、やべえ。そろそろ俺、何やってんだ?馬鹿じゃねえ?モードに入ってきた。

俺、何やってんだ?馬鹿じゃねえ?モードとは、走ってるとき度々なるモードで、

何か急に走る気を削がれるのである。あ、そろそろスピード落ちてきた。

 

「辰巳!」

「何だ幸一!」

「俺、何やってんだ?馬鹿じゃねえ?モードに入ってきてないか!?」

「何で分かるんだよ!」

「顔とスピードだ!」

 

ああ、俺、分かりやすい人間なんだな。

そんなこと思ったら、ますますスピードが落ちてきた。

そろそろとっつぁんに捕まりそうだぜ五右衛門。

 

「辰巳!」

「んだよ!幸一!」

「幻覚見えてないか!?」

「だから何で分かるんだよ!」

「右側に人なんていないのに話しかけるそぶりしてるから!」

「・・・・・・。」

 

止まる。ああ、息が上がってる。苦しかったぜ。

それに比べコイツは何で息が上がってないんだ。

 

「取りあえず無駄な抵抗はやめようぜ?辰巳。」

「・・・・・なんでお前の方が真面目系キャラになってるんだ!!!!!」

「ぶぺえっ!!!!!」

 

またとび蹴り。

ああ、やっぱすっきりするなあ。コイツすっ飛ばすと。

そんなこんなでいつもどおりな日常だった。

 

あとがき:あ〜、何でこんなの書いてんだろ・・・・・。

      何となくコメディが書きたかったんです。それだけです。