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どっかのファンタジーな世界。詳しくなんて知らん。
「ここが、魔王の城か……。」
目の前の廃墟を見て、勇者と呼ばれる人物は言った。
……いやいや、どう見たら城に見えるんだ、オイ。どう見ても小屋だろう。「みんな、準備はいいか?」
「「「「「おう!」」」」」
完全に全員戦闘態勢。何だ?俺の目が悪いのか?
「あのう……。」
その中で一人、手を上げる。そして、言った。
「どう見ても城に見えないんですが。」
絶対的に正しいと思われる一言、しかし。
「「「「「・・・・・・・・・・・・・・・・・・。」」」」」
「すみません……。」
無言の重圧によって、その意見は覆された。
「さて、問題も解決したところで。」
あれで解決なのか。勇者。
「行くぞ!みんな!!!」
そう言って小屋を指差す。すると、全員あろう事か乗り込むなんて事をせず、
現代的な兵器(マシンガン、手榴弾、バズーカ砲、戦車)によって、一斉射撃を始めた。
ちょっと待て。ファンタジーな世界じゃないのか。「普通の人間でも破壊兵器を使えるところなんてファンタジーじゃない?」
どういう理論だ、オイ。しかも俺は第三者だ。何話しかけてんだお前。
「勇者特権?」
……頭が痛くなってきたところで話を続けよう。現代兵器によって、跡形も無く破壊された小屋。
そして、その中にはもちろん魔王が……って魔王住んでるのか!!!!?
まあ、とりあえずバリアー張って生きてた。「ば、バリアーなんて卑怯者め!」
「どっちが卑怯だ!睡眠薬で眠らせてその間に一斉射撃ってもはや人間のやることじゃねえよ!!!」
「今から俺は魔族の血が混じってるって設定だ。」
「何自分に都合のいい設定作ってるんだあああああああ!!!!!
ってか、それ以前に勇者だろうがてめええええええ!!!!!」「勇者なんて、俺が助けた人(金づる)が勝手に呼んでるだけさ。」
「さらっと格好よく非道なことを言ってんじゃねえ。」
「まあ、取りあえずだ、お前を倒して世界を救う!」
多分、お前を倒す事が世界を救う事だと思う。
「喰らえ!究極奥義!」
「ちょっ、まだ始まったばかり……」
「完全滅殺拳!!!!!」
「素手!!!!?」
究極の誤字だ。
「うおおおおおおおおおお!!!!!」
「本当に素手で来たよ……。」
妙な責任感である。しかしまあ、取りあえず魔王だから、それをかわすと同時に、
腹部を左手の掌で一撃を放つ。そして、吹っ飛んだところへそのままメラ○ーマもとい火弾を放つ。「ぐっはあ!!!!!」
勇者はところどころ焦げ付いて吹っ飛んだ。
「……え~っと、勝っちゃったよオイ。」
色々と問題がある気がするのだが。すると、その瞬間勇者の体がピクリと動く。そして、立ち上がった。
どうやらまだ生きてたみたいだ。「あ、生きてたか。」
「ふっふっふ……。こんなもんで死ぬほど軟くないぜ。」
「そりゃあ、あんなんで死んだらな……。」
冷や汗をたらす魔王。
「だが、もうこれで俺は限界のようだ。」
「早いよ!!!!?」
「だから、お前と一緒に死ぬ!!!!!」
そう言うと、勇者は一つのボタンを取り出した。
「ちょっと待て。」
「どうした?」
「その危険度100%のボタンは何だ。」
「ここから5キロ平方メートル四方の世界が消滅すると言う革命的な兵器さ。」
そう言うと、勇者はためらい無くボタンを押した。
「鬼だああああああ!!!!!」
世界が白くなり行く中、魔王はただそれだけを叫んで消滅した。
「と、言う夢を見た。」
幸一が言う。
「精神科の病院行って来い。」
辰巳は言った。